ネットで見つけた靴を、お店で試し、希望のサイズは配送してもらう。その後の問い合わせでも注文の内容が伝わっている。オムニチャネルは、こうした買い物の流れを、場所や窓口をまたいでつなぐ考え方です。
目次
オムニチャネルとマルチチャネルの違い
通販サイト、実店舗、アプリ、電話など、複数の接点を用意するのがマルチチャネルです。オムニチャネルでは、さらに情報や手続きを連携させ、利用者が接点を移っても一続きの体験になることを目指します。IBMも、独立した接点と、統合された接点の違いから説明しています。IBM:オムニチャネルの顧客体験
窓口が多いだけでは、毎回「名前と注文内容を最初から教えてください」となり得ます。つながっていれば、前の手続きを踏まえて次へ進めます。接点の数より、移動したときに何が引き継がれるかがポイントです。
靴を買う場面で考えてみる
次は仕組みを説明するための架空の例です。
| 場面 | 引き継ぎたい情報 | 利用者にとっての意味 |
|---|---|---|
| サイトで靴を探す | 商品番号、色、サイズ | お店で同じ商品を尋ねられる |
| お店で試着する | 希望するサイズと、注文可能な在庫 | 棚にないサイズも購入できるか確認できる |
| 配送や店舗受け取りを選ぶ | 注文内容、受取場所、受取予定 | 自分の予定に合わせて受け取れる |
| 注文後に問い合わせる | 注文番号と、対応の履歴 | 説明を繰り返す負担を減らせる |
「アプリがあるからオムニチャネル」とは限りません。アプリで確認したことが店舗に伝わらず、別の注文が必要なら、途中に壁が残っています。
在庫をつなぐときは、「ある」の意味が大切
画面に在庫ありと表示されても、店頭の商品がすでに売れたり、取り置きの対象になったりしている場合があります。情報を統合しただけで、ずれが必ずゼロになるわけではありません。
利用者が知りたいのは、倉庫や店舗に物が存在するかだけではなく、「自分が注文できるか」「いつ受け取れるか」です。在庫の更新時点、注文の確定、取り置きの扱いをそろえることが、表示への信頼につながります。
配送可能な在庫と、今すぐ店舗で受け取れる在庫も区別が必要です。「在庫あり」の文字だけで期待がずれるなら、受け取りまでの条件を明示するほうが役立ちます。
つながっていると便利なこと、確認が必要なこと
- 商品情報:窓口が変わっても、色・サイズ・仕様を同じ意味で確認できるか。
- 注文:重複せず、変更やキャンセルをどこで受け付けるかがわかるか。
- 受け取り:配送と店舗受け取りの予定、必要な番号が伝わるか。
- 問い合わせ:前の対応を踏まえ、次の担当者が案内できるか。
- 返品:購入した場所と異なる窓口で受け付けるか、条件が明確か。
すべての窓口で同じ対応を実現できるとは限りません。できることと、できないことを利用者が事前に理解できるようにするのも、体験をつなぐ大事な部分です。
O2Oとの違い
O2OはOnline to Offlineの略で、オンラインから実店舗などの行動へつなぐことを指します。たとえば、サイトで店舗のクーポンを案内する流れです。それだけで、注文や問い合わせの履歴まで統合されているとは限りません。
オムニチャネルは、オンラインから店舗へという一方向の案内に加え、接点をまたぐ情報と体験の連携を考えます。同じ取り組みに両方の特徴が含まれることもありますが、言葉の焦点は異なります。
アプリやブログの案内にも、引き継ぐ視点を
ブログからストアへ案内するときも、読者が見ていたアプリ名や、遊び方の説明が次の画面につながると迷いにくくなります。リンクを置くだけでオムニチャネルを実現したとは言えませんが、「次の場所で説明をやり直させない」という視点は、導線を考えるヒントになります。
Takeru Labのゲームを探すなら、実際の画面付きアプリ紹介から、気になる遊び方を選べます。

