オムニチャネル:顧客と商品を効率的に近づけるための手法とは?(知的な小話211)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。

オムニチャネルとは

オムニチャネルとは、小売においてオンラインとオフラインの販売ルートの境界を無くすような試みを指します。

オムニ(omni)は、「全て」「総じて」といった意味を持つ言葉です。

インターネットの普及に伴い、従来の実店舗やテレビ通販、ダイレクトメールといった販売経路に加えて、PCやスマートフォンを使ったオンラインでの購入が増えてきています。

そんな中、オフラインでの販売だけに頼っていると、競合相手に取り残されてしまうことは明らかです。

単に複数の販売経路を用いて商品の販売を行うことをマルチチャネルと言いますが、オムニチャネルはそれぞれの販売経路を統合するという点に重みが置かれています。

単なるマルチチャネルでは、実店舗には在庫があるのにオンラインでは在庫がない、といった状態になり得ますが、オムニチャネルではそのようなことは起きません。

オムニチャネルにおいて、顧客は販売者の各販売経路間の壁を意識することなく、シームレスな購買体験を得ることができるのです。

AIDMAの法則は、消費者が商品の購買に至るまでの心理プロセスを表したものです。

オムニチャネルの実例

オムニチャネルでは、複数の販売経路の壁を取り除くことで、販売者側も販売の機会の損失を避けることができますし、購入者側も購入の機会の損失を避けることができます。

例えば、実店舗には同じ商品の別の色や別のサイズが置いていなくても、店員がオンライン上や他店舗で在庫を確認することで、消費者を逃さずに商品を売ることができます。

そうした一元的な在庫管理によって、各店舗に置いておく必要がある在庫も減らすことができます。

また、宅配を好まない顧客に対して、オンラインで購入した商品を実店舗やコンビニで受け取ることを可能にするのもオムニチャネルの一種です。

オンラインでの購入を通じて、顧客を実店舗に来させることで、ついでに何かを買ってもらうことに繋がる可能性があります。

オンラインで購入した顧客に対し、オフラインでの購入も促すことができているのです。

オムニチャネルは、オンラインとオフラインを繋ぐという意味から、「O2O」(Online to Offline)と呼ばれることもあります。

日常会話での使用方法

「ニトリは実店舗で商品を見て、アプリ上で注文できるらしいよ」

「オムニチャネルを活用してるな」



本サイトで紹介している用語一覧は以下です。



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