ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
ゲーミフィケーションとは
ゲーミフィケーションとは、ある物事にゲームの原則を応用する試みを指します。
英語の学習にゲーミフィケーションを取り入れる例を考えてみます。
普通に英語の学習をしても、地味な単語の暗記や読解練習の繰り返しなど、つらい作業が多く、なかなか続けることはできません。
また、成長をすぐに実感できないのも、英語学習を続けることが難しい原因の1つです。
ところが、イングリッシュモンスターズというアプリは、ゲーミフィケーションを使い、英語学習をゲーム化することで、楽しく勉強ができるような仕組みを作っています。
イングリッシュモンスターズでは、ゲームの世界を冒険しながら、英語の問題を解き進めることができます。
つまらない学習も、ゲームを楽しみながら進めることで、続けやすくなります。
また、勉強の進度もゲームの進度に合わせて可視化されるため、モチベーションの向上に役立ちます。
このように、ゲーミフィケーションによって、ゲーム以外の物事にもゲームの原則を当てはめることで、楽しく学習の効率化を図ることができます。
ゲーミフィケーションは学習以外にも、組織の生産性向上、ユーザーエクスペリエンスの向上など、様々な場面で活用されています。
くら寿司とゲーミフィケーション
大手回転ずしチェーンの「くら寿司」はゲーミフィケーションをサービスに取り入れた企業として有名です。
くら寿司の店舗内のテーブルには、「ビッくらポン!!」と呼ばれる仕掛けが設置されています。
寿司を食べ終わった後、お皿を回収ポケットに入れると、5枚ごとにタッチパネル上でルーレットなどのゲームが開始します。
当たりが出ると、ガチャガチャの中から景品が入ったカプセルが手に入るという仕組みです。
食事の中にゲームを取り入れるという試みは、食べるという行為を促進させる上で非常に有効です。
食べれば食べるほど楽しいゲームが行われることで、客単価の向上が狙えますし、客側も楽しい時間を過ごすことができます。
食べ終わった時に3枚のお皿が余っていたら、ゲームをするために追加で2皿の寿司を注文する人もいるでしょう。
中途半端な状態を嫌うという人間の心理であるツァイガルニク効果を活かした手法です。
利用者が楽しくなるような仕掛けを通じて、売上の向上につなげることができるという点で、ゲーミフィケーションを上手く活用している例だと言えます。
アマゾンとゲーミフィケーション
2017年に、アマゾンが倉庫内での単純作業にゲームを取り入れるテストを行ったというニュースが発表されました。
私自身も派遣のアルバイトで、倉庫内の荷物を集荷する作業をしたことがありますが、長時間の単純作業は非常に退屈です。
アマゾンは、そうした単純作業にもやりがいを感じることができるように、荷物のピッキング作業にゲーミフィケーションを取り入れようとしています。
ゲームの種類は『ミッション・レーサー』『ピック・イン・スペース』『キャッスル・クラフター』『ドラゴン・デュエル』など複数あり、集荷作業の進度に応じてアイテムやポイントを獲得できる仕組みとなっています。
ゲームで得たポイントは、アマゾンの自社製品と交換可能です。
こうした制度を取り入れた結果、通常だと1時間に400個の荷物を集荷するところを、1時間に500個の荷物を集めることができるようになったようです。
仕事にゲーム要素を加えることで、社員は楽しく働ける上、仕事の効率もアップするのは素晴らしい試みですね。
日常会話での使用方法
「一番早くお片付けした子に10ポイントよ!」
「そんなゲーミフィケーションに騙されないぞ」
本サイトで紹介している用語一覧は以下です。