ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
フェルミのパラドックスとは
フェルミのパラドックスは、宇宙人は実在しているが、人類はその存在を理解することができないという主張です。
イタリアの物理学者であるエンリコ・フェルミは、宇宙人が存在する可能性の高さと、宇宙人が存在する証拠が皆無であることへの矛盾を説明するために、以下のような例を挙げました。
森の真ん中に蟻塚があるとします。
そこで、人間は最寄りの蟻塚まで高速道路を建設します。
その時、蟻は高速道路が何であるか、その存在意義は理解できないでしょう。
これと同様に、高度な宇宙人が存在したとしても、私たち人類はその正体や彼らの行為を理解できないかもしれません。
宇宙人が人類に知恵を授けようとしていても、蟻にインターネットを教えるかのように、人類の理解をはるかに超えている可能性もあるのです。
フェルミ推定
実際に計測できない内容を、既知の情報から予想する「フェルミ推定」も、エンリコ・フェルミに由来します。
フェルミ推定は、コンサルティング会社や外資企業の就職試験で良く出題され、例えば、「日本に郵便ポストは何個あるか」「東京のコンビニの1日の売上はいくらか」といった問題があります。
フェルミ自身はこうした概算の達人であったとされ、ティッシュペーパーを地面に落とし、その時の動きから、原子爆弾の爆発のエネルギーを推計したという逸話があります。
宇宙人は存在する
宇宙人と聞くと、怪しいUFOの目撃談やねつ造写真など、非科学的な印象を受ける人も多いかもしれません。
しかし、科学的に考えても、宇宙人が存在する可能性は、極めて高いと言えます。
以下の記事でも紹介していますが、生命が誕生する確率は限りなく低く、「25メートルのプールに時計をバラバラにして投げ入れて、水の流れだけで、時計がもう一度組み立てられる確率と同じ」と良く例えられます。
そのため、地球に生命が生まれたことは奇跡的であり、この宇宙に他の生命が誕生している可能性は低いだろう、というのが宇宙人否定派の主張です。
しかし、我々の生きる宇宙は果てしなく広く、惑星は文字通り天文学的な数存在します。
私たちの住む太陽系は、太陽を中心に水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星の惑星から構成されています。
そして、銀河系と呼ばれる天の川銀河には、太陽のような恒星が約2000億個集まっています。
そしてハッブル宇宙望遠鏡が収集したデータを解析したところ、宇宙にはこの銀河が2兆個あると推定されています。
このような状況で、たまたま地球にだけ知的生命体が誕生したと考える方が不自然ではないでしょうか。
むしろ、距離的な問題や、フェルミのパラドックスのような知的水準の差で、我々が宇宙人を認識できていないだけだとする方が、納得できます。
日常会話での使用方法
「コンビニでレジ打ちしてたら、年齢確認のボタンを押さない老人にキレられた・・・」
「フェルミのパラドックスだな。馬鹿に何を言っても伝わらん」
本サイトで紹介している用語一覧は以下です。