アキレスと亀:のろまに一生追いつけない?(知的な小話9)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。 

アキレスと亀とは

アキレスと亀とは、足の速いアキレスという名の男が、のろまな亀を後ろから追いかけても、永遠に抜かすことができないという逆説です


アキレスと亀が走って競争をすることになりました。

アキレスの方が足が速いことは明らかなので、亀はハンデとして、アキレスより少し前方のA地点からスタートすることとします。

スタート後、アキレスがA地点に着いた時には亀はその時間分だけ、少し先のB地点を走っています。

そして、次にアキレスがB地点に着くころには同様に亀は次のC地点に到着しています。

このような考えは永久に続けることができ、どれだけ経っても亀は常にアキレスの少し前を走っていると言えます

結果として、アキレスは永久に亀に追いつくことができなくなるのです。

ゼノンのパラドックスの種明かし

当然ですが、実際に歩みの遅い亀の後ろから、俊足のアキレスが追いかけた場合、亀はすぐにアキレスに抜かされてしまいます。

このように、結論は誤っているにも関わらず、一見論証の過程は正しそうに見えるところがこのパラドックスの面白いところです

こうしたパラドックスは、古代ギリシアの哲学者であるゼノンによって考えられたもので、「ゼノンのパラドックス」とも呼ばれています。

アキレスと亀の場合、実際にアキレスが亀を抜かすまでの時間を無限に細分化しているに過ぎません。

例えば、実際はアキレスは10秒後に亀を抜くとすると、以下のような状態です。

アキレスが1回目のA地点に到達するまでが5秒後
アキレスが次のB地点に到達するまでが7.5秒後
アキレスが次のC地点に到達するまでが8.25秒後
・・・
アキレスがZ地点に到達するまでが9.99999秒後

このように、10秒という有限の時間を、無限の回数カウントしているため、亀を抜かすことが不可能であるかのように錯覚してしまうのです。


ゼノンのパラドックスには、他にも「弓で放たれた矢は永遠に的に届かない」「木から落ちたリンゴは永遠に地面に着かない」のような例があります。

日常会話での使用方法

「おい、あのデブもう2周遅れだぜ」

「アキレスと亀はやはり間違っていたのか…」

漫画でおさらい



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