ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
タナトフォビアとは
タナトフォビアとは、死ぬことを極度に恐れる症状で、死恐怖症とも呼ばれます。
人間にとって、誰でも「死」は恐怖の対象です。
自分が死に至る過程や、死んだ後にどうなるのかなどを考えた時に不安にならない人はいないでしょう。
しかし、誰もが死ぬことには恐怖を覚えつつも、日常ではそれをほとんど意識せずに生活してます。
一方で、タナトフォビアの人は、そうやって折り合いを付けることができずに、いつか自分が必ず死ぬという現実に恐怖し続けます。
人間はそもそも生まれない方が幸せだったかもしれないと考える、反出生主義の考え方も、こうした恐怖から生まれたのかもしれません。
ちなみに、タナトフォビアは科学的な知識が豊富で、知能の高い人がなりやすいとされています。
また、タナトフォビアは自分の死を対象としており、他人の死や死体に恐怖を覚えるネクロフォビアとは別物です。
タナトフォビアの症状
具体的なタナトフォビアの症状としては以下のようなものが挙げられます。
・いずれ死んだら無になるので、何に対してもやる気が起きない
・死後の世界のことを考えると眠れなくなる
・死ぬ瞬間の痛みを想像して居ても立っても居られなくなる
誰もがこうした考えを少なからず持っているものですが、症状が悪化すると、動悸や食欲不振、パニック障害などになってしまう場合があります。
タナトフォビアの対処法
死は不可避であり、考えても結論が出ることは無いので、あまり深く考えすぎて悩むより、他のことを考えるようにした方が良いです。
趣味や仕事など、他のことで頭をいっぱいにし、死のことなど考える間も無いような状況にするのです。
それでもどうしても死のことを考えてしまうという場合は、無理矢理にでも死について自分の中で納得させるしかありません。
例えば、仏教では輪廻転生の思想があり、人は死んだ後に別の生き物に生まれ変わるとされています。
それを信じるならば、死んだ後も自分の存在が無くなることはなく、死後も別の生物として生きられると少し安心できます。
また、キリスト教では良い行いをした人間は死後、天国に行くことができるとしています。
このように、宗教などの思想を通して死後の世界があることを信じぬけば、タナトフォビアから脱却できます。
以下の記事では、ニーチェが説いた、人は同じ人生を何度も繰り返すという考えも紹介しています。
日常会話での使用方法
「バイオハザード怖くて見れない~」
「タナトフォビアかよ」
本サイトで紹介している用語一覧は以下です。