パスカルの賭け:神を信じるべき理由は?(知的な小話105)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。

パスカルの賭けとは

パスカルの賭けとは、フランスの哲学者であるパスカルが提唱した、神の存在を信じた方が良いとする主張です。

神様が存在した場合、神を信じることで死後に天国に行くことができ、神を信じなければ死後に地獄に行くとします。

天国に行けば、永久に幸せな時間を過ごすことができ、地獄に行けば永久に苦痛を味わうことになります。

神様が存在しない場合、神を信じても信じなくても、死後は無の世界が待っています。

こうした前提で、神を信じた場合/信じなかった場合、神が存在した場合/存在しなかった場合の結果のマトリクスは以下のようになります。

神を信じる行動を選択すると、神が存在した場合、天国に行って無限の幸せを得ることができ、神が存在しなかった場合は何も起きません。

一方で神を信じない行動を選択すると、神が存在した場合、地獄に行って無限の苦しみを味わい、神が存在しなかった場合は何も起きません。

また、 神を信じるという行為自体には、何の負担もありません。

つまり、神が存在した場合でもしなかった場合でも、神を信じる行動を選択しておいた方が得なのです。

実際は神を信じていたかどうかで天国行きか地獄行きかが決定するようなことは無いでしょうが、このような仮定を置いた場合は、神を信じた方が良いという結論になるのが、この主張の面白いところです。

コストはほとんどゼロで、人生が変わるほどの大金を手に入れることができる可能性を得られる宝くじを買った方が良いという考え方も、パスカルの賭けと似ています。

パスカルの賭けの嘘

一見正しそうに思えるパスカルの賭けですが、実は見落としている点があります。

それは、神が存在し、神の信仰によって天国/地獄の行き先が決まる確率が非常に小さいということです。

そもそも神様が存在する確率も低い上に、その信仰の有無によって死後の行き先が変わる可能性も非常に低いです。

そうした点を考慮すると、神を信仰してもしなくても、ほとんどの場合、死後の行き先に変化は無いでしょう。

であれば、わざわざ神を信じることに、メリットは無いということになります。

行為の期待値を計算する場合は、あまりにも低い確率の事象は考慮に入れてはならないのです。


また、全知全能の神は存在しないという主張として、全知全能のパラドックスという考え方もあります。

日常会話での使用方法

「パスカルの賭けによると、神は存在すると信じた方がいい!」

「神がいるならなんでお前はブサイクでニートなんだ」

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