ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
限界効用逓減の法則とは
限界効用逓減の法則とは、人間がある物から得られる効用、つまり喜びは、その物の保有量・消費量が増加するに従って低下していくという経済学の法則です。
逓減は(ていげん)と読みます。
例えば、のどが渇いている時に飲む最初の1杯のオレンジジュースから得られる効用は非常に大きいですが、2杯目、3杯目となると徐々にお腹がいっぱいになってしまい、得られる効用は下がっていきます。
各単語の意味は、以下の通りです。
限界・・・追加の1単位
効用・・・喜び
逓減・・・少しずつ減っていく
つまり、限界効用逓減の法則は、「追加の1単位」から得る「喜び」は「少しずつ減っていく」ということを示しています。
グラフで表すと以下のようになり、消費量が増加するにつれて、効用の伸びが徐々に減少していることがわかります。
期待値と効用
10%の確率で11億円が当たる宝くじと、100%の確率で1億円貰える宝くじでは、期待値を考えると、前者の方が得です。
11億円 × 10% = 1.1億円 ← 期待値はこちらが得
1億円 × 100% = 1億円
しかし、お金を持つ喜びは、その保有量が増加するにつれて逓減していきます。
つまり、11億円を貰える喜びは、1億円を貰える喜びの単純な11倍ではありません。
そのため、期待値は小さくなりますが、100%で1億円を貰える方を選ぶ人が多いのではないでしょうか。
限界効用逓減の法則を応用して、宝くじの是非について考察した記事もありますので、気になる方は読んでみてください。
日常会話での使用方法
「彼女に会う度にバラをあげてたら1回目は喜んでたのに、何回も続けてると目が死んできてる」
「限界効用が逓減してるな」
本サイトで紹介している用語一覧は以下です。