確証バイアス:人は都合の良い情報ばかり集める?(知的な小話95)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。

確証バイアスとは

確証バイアスとは、人間は仮説や信念を検証する際に、都合の良い情報ばかりを集め、反証する情報を無視してしまうという心理学的な現象です。

例えば、ちょっとでも欲しいと思ったものは、感想やレビューから良いことが書いてあるものだけを探し、買う理由を無理に作ってしまう場合や、嫌いな人を見ているとその悪い所にばかり目がいってしまう場合は、確証バイアスに陥っていると言えます。

都合の良い情報のみ選別して集める様子が、熟したさくらんぼを選んで収穫する様子に似ていることから、チェリーピッキングとも言います。

占いなどの中で、誰にでも当てはまる内容を自分にだけ当てはまると勘違いしてしまうというバーナム効果も、確証バイアスの一種と言えます。

ウェイソン選択問題

ウェイソン選択問題は、人が確証バイアスに騙されやすいことを示すのに有効です。

4枚のカードがテーブルに置かれています。それぞれのカードは片面には数字が書かれ、もう片面には色が塗られているものであり、3・8・赤・黄が見えている状態です。このとき「カードの片面に偶数が書かれているならば、その裏面は赤い」という仮説を確かめるためにひっくり返す必要があるカードはどれでしょうか?


少し考えてみてください。

答えは下の方に記載してあります。

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「8」と「赤」の2枚と考えた人が多いのではないでしょうか。

実は正解は「8」と「黄」の2枚のカードを裏返すことです。

4枚の全てのカードについて、1枚ずつひっくり返す必要があるか考えてみます。

「3」・・・ひっくり返す必要はありません。「3」の裏が何であれ「カードの片面に偶数が書かれているならば、その裏面は赤い」という仮説の反証になりません。

「8」・・・ひっくり返す必要があります。もし「8」の裏が「赤」以外であれば、「カードの片面に偶数が書かれているならば、その裏面は赤い」という仮説が否定されます。

「赤」・・・ひっくり返す必要はありません。もし「赤」の裏が奇数だったとしても、「カードの片面に偶数が書かれているならば、その裏面は赤い」という仮説の反証になりません。奇数の裏が「赤」だったとしても、仮説が否定されることはありません。

「黄」・・・ひっくり返す必要があります。もし「黄」の裏が偶数であれば、「カードの片面に偶数が書かれているならば、その裏面は赤い」という仮説が否定されるため、確かめなければなりません。

論理的に考えればわかる問題ですが、自分が楽に考えられるように都合の良く情報を取捨選択すると、この問題に間違えてしまいます。

確証バイアスの例

確証バイアスは日常のいたるところで発生しています。

買った株を損切りできない

例えば、あなたがA社の株と買ったとします。

A社の株価の上下によって資産が増減するため、あなたは日ごろからテレビや新聞などで経済や会社の情報を得ようとするでしょう。

しかし、こうした状況は非常に確証バイアスが発生しやすいです。

あなたはA社が新製品を発表したことや、日本全体の景気が回復したといったニュースは喜んで受け入れます。

一方、A社が不祥事を起こしたことや、景気が悪化しているといったニュースは積極的に排除しようとしたり、聞いても「大丈夫だろう」と軽視したりしやすいです。

人間の性として、自分にとって都合の悪い情報を受け入れることは難しいのです。

しかし、そうした歪んだ情報を元に投資の判断をしていると、結果として大損をしてしまうことになるでしょう。

DV彼氏と別れられない

すぐに女性に暴力を振るうダメ男と別れる決断ができない女性も、確証バイアスの罠にハマっている可能性が高いです。

客観的に考えたら、そうしたDVをする男とはすぐにでも別れた方が良いです。

しかし、一度「この男性が好きだ」という思いに捕らわれてしまった女性は、その男性の悪いところは見ようとせず、良い点ばかり見つけようとします。

その結果、暴力を振るわれても「この人は優しい面もある」などと思い込み、付き合い続けるという誤った判断をしてしまうことになるのです。

日常会話での使用方法

「私ってA型だから几帳面なんだよねー」

「それって確証バイアスじゃない?」

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