パブロフの犬:なぜ梅干を見ると唾が出る?(知的な小話94)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。

パブロフの犬とは

パブロフの犬とは、経験によって後天的に習得される条件反射を発見するきっかけとなった、ソ連の生理学者であるイワン・パブロフが行った実験です。

パブロフは、犬にエサを与える前に必ずベルを鳴らすようにするという実験を行いました。

実験中、犬はベルが鳴ってからエサを食べるという経験を何度も繰り返すことになります。

毎回エサを与える前にベルを鳴らすため、そのうち犬は次第にベルが鳴っただけでよだれを垂らすようになります。

当然、元々はベルの音とよだれの分泌には何の関係もありませんが、ベルが鳴ってからエサが貰えるという経験を繰り返したパブロフの犬は、ベルが鳴っただけでよだれを垂らす体になってしまったのです。

こうした条件反射は、「暗いところに行くと恐怖を感じる」や「大きな音を聞くとびっくりする」といった先天的な反射とは異なり、体験によって身に着いたものです。

このような、後天的に身に着いた条件反射を、実験者の名前からパブロフの犬と呼んでいます。

パブロフの犬と同様の現象は人間にも起き、例えば梅干しを見ると唾が出てくるのも同様のメカニズムによって起きていると考えられます。

思考停止の現代人はパブロフの犬?

パブロフの犬という言葉はしばしば悪い意味で用いられます。

犬が無関係なベルの音でよだれを垂らすように、何も考えずに反射的に行動することを皮肉ってパブロフの犬と言うような場合です。

例えば、多くの人はインターネットで見つけたニュースや記事に書かれていることは、無条件に正しいものだと思い込んでいます。

信頼できそうなメディアが堂々と報じている内容が間違っているのではないかと疑うのは難しいかもしれません。

しかし、良く考えてみると、今あなたが読んでいるこの記事も含め、ネット記事は誰が書いたものなのかわかりません。

嘘の情報を流そうとしている悪意を持った人間が書いたのかもしれませんし、悪意はなくとも勘違いによって誤った情報が記載されているかもしれません。

世の中には、そうした情報を信じた結果、詐欺や危険な目に遭う人が後を絶ちません。

情報量の多いこの社会では、自分がパブロフの犬となっていないか注意して生きる必要がありそうです。

日常会話での使用方法

「先生が言うことは絶対に正しいに決まってる!」

「お前はパブロフの犬か」

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