ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
ストライサンド効果とは
ストライサンド効果とは、情報を隠蔽したり除去しようとしたりする努力が、逆にその情報を広い範囲に拡散させてしまう結果となってしまう現象です。
元々、誰も気に留めたり気づかれていなかったことでも、関係者が隠蔽を試みた結果、「ここに知られたくない大事な秘密がありますよ」と逆に広く宣伝してしまうことになるため、このような現象が起きます。
アメリカの歌手バーブラ・ストライサンドが、自宅の写真の画像がネット上で公開されていたのを止めようとして裁判を起こしたところ、かえって世間の注目を集めてしまったことに由来します。
禁止されているとかえってそれをやりたくなるというカリギュラ効果と似ています。
スマホや手帳など、普段は気にならなくても、他人が執拗に隠していると、むしろ見たくなってしまうのが人間の性でしょう。
秘密を持ってしまった場合、隠さないと当然バレてしまう一方、隠してもストライサンド効果によって興味を持たれてしまうため、八方塞がりの状況にあると言えます。
上級国民が逆に目立ってしまった理由は?
2019年4月19日、池袋の路上で乗用車が赤信号を無視し歩行者を次々と跳ね、主婦と長女が死亡した事件がありました。
この事件の加害者が通商産業省(現:経済産業省)のOBだったことで、当初の報道でも容疑者扱いされず、すぐに逮捕されなかったことから、「上級国民」として特別扱いされているとの非難が集まりました。
報道各局や警察が、本当にこのような特別扱いをする意図があったのかはわかりませんが、そうした忖度があったとすると、逆効果だったと言えます。
こうした隠匿により、加害者の名前は普通に報道された場合よりも強く人々の記憶に残ってしまいました。
まさにストライサンド効果が発生している状況と言えます。
日常会話での使用方法
「テストの点数絶対見せない!」
「ストライサンド効果で余計に注目浴びるよ」
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