割れ窓理論:悪は伝染する?(知的な小話51)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。

割れ窓理論とは

割れ窓理論とは、軽微な犯罪を取り締まることで、凶悪犯罪も抑止できるという犯罪心理学上の現象です。

ブロークン・ウィンドウ理論とも呼ばれます。

建物の窓が壊れている状態を放置すると、その町の犯罪率が上昇してしまったという研究結果に基づきます。

建物の窓が割れているのを放置していると、その街は誰も注意を払っていないこと象徴となり、犯罪が行われやすい環境になってしまっていることが原因だと考えられています。

1994年のニューヨークで、ルドルフ・ジュリアーニ市長は、この理論に基づき、軽微な犯罪も厳しく取り締まる政策を取りました。

その結果、政策以降の5年間で、実際に凶悪犯罪も含む犯罪率が大きく減少し、町の治安が良くなったそうです。

割れ窓理論の応用

割れ窓理論は、犯罪率の現象以外にも、日常の様々な場面で応用されています。

以下はその例です。

・ディズニーランドの客のマナー向上
ディズニーランドでは、施設内のゴミはすぐに従業員が掃除し、故障した設備は迅速に修繕することを徹底しています。
その結果、割れ窓理論が従業員だけでなく、来場者にも影響を与え、施設内全体のマナーの向上に繋がっているとされています。

・会社の運営
1996年に、業績が悪化していたアップルに戻ってきたスティーブ・ジョブズは、業績の回復のため、まずは社内の風紀を正すことを始めました。
当時のアップル社内は遅刻が常態化し、仕事にやる気のない社員が溢れていました。
そこで、遅刻の禁止や机の整理整頓など、仕事における基本から社員に守らせることで、会社全体の雰囲気が変わり、それが業績回復の一因になりました。

・不法投棄の防止
道にゴミが捨ててあるのを放置していると、次に捨てる人のゴミを捨てることへの罪悪感が薄れ、どんどんゴミが捨てられるようになります。
そのため、ゴミを見つけたらすぐに処理することで、次々に不法投棄されたゴミが溜まっていくのを防ぐことができます。


このように、小さな不正であっても後に大きな問題に繋がることがあるため、早期に取り締まることが重要です。

子供の頃、両親や学校の先生が小さなことでも細かく注意してきたのには、意味があったのです。

日常会話での使用方法

「授業中に私語は止めなさい!」

「この先生は割れ窓理論に基づいて小さなことでも注意してくるな」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です