ゲインロス効果:人はなぜギャップに惹かれる?(知的な小話74)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。

ゲインロス効果とは

ゲインロス効果とは、最初に悪い印象を得てから、後で良い印象を得ると、通常よりも評価が上がりやすくなる、という心理学的な効果です。

普通の見た目の青年が電車で老人に席を譲っていても「あの人、今席を譲ったな」ぐらいの感想しか持ちません。

一方で、いかつい見た目の不良が老人に席を譲っているのを見ると、凄く良いことをしているように見えます。

最初の印象が悪い分、良いことをした時とのギャップが大きくなり、高評価の印象が強くなるのです。

本来、席を譲るという行為自体は同一であるため、普通の青年と不良では、与えられる評価は同一であるべきです。

しかし、ゲインロス効果という心理作用により、不当に評価が歪められているのです。

一昔前に「ツンデレ」や「ギャップ萌え」という言葉が流行ったのもこの効果によるものでしょう。

ゲインロス効果の活用

ゲインロス効果を活用するためには、自分を良く見せたいポイントを、自慢してひけらかしてはいけません。

初めのうちは、わざと印象が悪くなるように仕向けてから、あるタイミングでさりげなく提示することが重要です。

つまり「能ある鷹は爪を隠す」の状態を作っておくことが大事なのです。

例えば以下のような場面で活用できます。

・デートでの服装
例えば普段はだらしない格好をしている人が、大事なデートの時にはしっかりオシャレをしていると、ゲインロス効果によって、相手に好印象を与えることができます。
女性の場合、会社ではいつもパンツルックなのに、デートの時にはスカートを履いていくといったようなことをすると、相当なゲインロス効果が期待できます。
異性との初デートの際に、普段との服装のギャップにドキッとさせられたという経験がある方も多いのではないでしょうか。

・知識のひけらかし
色んなことを知っている博識な人も、普段からその知識をひけらかすのではなく、たまにみんなが知らないようなことを呟く程度にとどめておくと、効果的です。
知識を小出しにすることで嫌味っぽくならず、「こいつ、意外に色々なことを知ってるな」と相手に印象付けやすくなります。
例えば英語ができる人も、普段から自分が英語をできることを吹聴するのではなく、たまたま外国人に道を尋ねられた時に、軽く対応した方が効果的に英語ができることをアピールできます。

・友達作り
学校のクラスや会社など、新しいコミュニティに入った場合にも、ゲインロス効果は有効です。
最初から張り切って好印象を得ようとして、積極的に話しかけると、後々その積極性に釣り合わない行動を取ってしまった時に、相手から悪い印象を受けてしまいます。
そのため、最初は無愛想までとはいかないまでも、それなりの対応を心がけておき、時間が経った後に愛想良く振舞えば「この人は本当は良い人なんだな」と相手に印象付けることができます。


このように、ゲインロス効果を意識しておけば、ある程度相手の印象をコントロールすることが可能です。

また、ゲインロス効果は、良い印象だけではなく、悪い評価を強く印象付けてしまう場合もあります。

例えば、普段は優しそうな印象だった人がポイ捨てをしているのを見てしまった場合、凄く悪い人に見えますし、普段お金をひけらかしている人が節約している姿を見ると、通常よりもがっかりさせてしまいます。

「第一印象が良い人にろくな奴はいない」という俗説も、ゲインロス効果によるものかもしれません。

日常会話での使用方法

「映画版のジャイアンってめっちゃ良い奴だよな」

「まさにゲインロス効果だね」

2 Replies to “ゲインロス効果:人はなぜギャップに惹かれる?(知的な小話74)”

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です