ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
テンション・リダクション効果とは
テンション・リダクション効果とは、人は重要な決断や行動をした後の緊張が解けた時に、注意力が散漫になりやすいという心理的な現象です。
例えば、高額なブランド品を購入しようとする時は、他の店や他の服と比較・検討し、慎重に購入を決定するでしょう。
しかし、いざ購入を決めた後、店員に「このアクセサリーも合いますよ」と言われると、あっさり追加で購入をしてしまうようなことがよくあります。
こうした場合、テンション・リダクション効果が発生していると言えます。
オンラインショッピングの際に、商品の購入後、別のおすすめ商品が表示されるのも、緊張が解けた消費者に、商品を追加購入させることを狙ったものでしょう。

テンション(tension)は「緊張」を指す英語で、リダクション(reduction)は「減少」を指す英語です。
「油断大敵」を表した心理現象と言えます。
消費者に商品を購入させる他の手段としては、アンカリング効果も有名です。
家に帰るまでが遠足?
小学生の頃、よく遠足の終わりに学校の先生が「家に帰るまでが遠足だから、気を付けて帰るように」と言っていたという記憶がある方も多いのではないでしょうか。

これも、テンション・リダクション効果を危惧しての注意です。
遠足などの非日常的なイベントを終えた後は、注意力が散漫になり、危険に対して無防備な状態になりがちです。
そうした状況下で、生徒が事故に遭ってしまわないように気を引き締めようとする「家に帰るまでが遠足」という決まり文句は、効果的な発言だと言えます。
日常会話での使用方法
「トイレのドアの前までは我慢できたんだけど・・・」
「テンション・リダクション効果じゃん・・・」
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