ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
理想化とは
理想化とは、人間は見えない部分を脳内で勝手に補完するという性質です。
その補完の際に、見えない部分を自分にとって理想的な形で補うことから理想化と呼ばれています。
マスク美人という言葉もありますが、誰でも一度はマスクをした女性が通常より可愛らしく見えるという経験をしたことがあると思います。
これは見えない部分(=マスクの下)を理想的な形で脳内で補完して想像するため、マスクの下がキレイだと錯覚することが原因で起きる現象です。
大きなゴーグルやネックウォーマーで顔が隠れるスキー場で、ゲレンデマジックによる恋が発生しやすいのも、理想化によるものでしょう。
理想化の性質を知っておけば、通常よりも可愛く見える歯科助手や、偽イケメンのスノーボーダーに騙されることもなくなります。
若い女性は理想化の使い手?
SNSで、自分の顔の一部を手やスタンプで隠した写真を載せている若い女性がよく見られます。
こうした行為からは、理想化を利用して少しでも自分を可愛く見せようという意図が読み取れます。
あえて顔の一部を隠すことで、見ている相手に勝手に可愛く補完してもらうことができます。
本人たちは理想化という人間の性質を恐らく知らないでしょう。
少しでも自分が可愛く見える手法を編み出そうとする過程で、自力で理想化を利用する考えに行き着いたとしたら、凄いですね。
理想化は顔だけに当てはまる訳ではない
理想化は人間の顔に対してだけでなく、目に見えるもの一般に当てはまります。
例えば以下の図形を見てください。
白い紙にグレーの図形が乗っており、一部が隠れているようなイメージです。
ほとんどの方は、グレーの図形の下には、きれいな白い長方形の紙があると想像したでしょう。
しかし、当然のことながら実際はそうとは限りません。
グレーの図形の下は破れて一部が欠けているかもしれませんし、破れていなくても変な絵が描かれている可能性もあります。
このように、人間は見えていない箇所でも、勝手に脳内で綺麗な形に情報を保管してしまう性質があるのです。
そうした補完をほとんど無意識のうちに行ってしまう人間の脳は高性能ですね。
日常会話での使用方法
「パペットマペットって絶対イケメンだと思う!」
「理想化しすぎだろ」
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