バベルの塔:なぜ外国語は存在する?(知的な小話27)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。

バベルの塔とは

バベルの塔とは、旧約聖書の「創世記」に登場する巨大な塔です。

遠い昔、人類は知恵により自然を征服し、自然界には敵なしの地位を築いていました。

そうした状況から高慢になってしまった人類は、皆で協力し、天まで届く塔を作って、神に会いに行こうとしました。

あわよくば神の地位を奪って、今の神様に取って代わろうとしたのです。

それに怒った神は、塔を崩し、今後人間同士が協力できないように、互いに通じない異なった言語を話すようにしてしまったのです。


聖書では、これが各国の人々が、異なる言語を話す原因だとしています。

実現不可能な天に届く塔を建設しようとして、崩れてしまったと言う話の経緯から、実現不可能な計画を「バベルの塔」と例えることもあります。

言語と認知

バベルの塔の話では、人間の行為が神の逆鱗に触れ、人々は別々の言語を話すようにさせられてしまいました。

ここでは、言語の違いが人間の思考や行動に与える影響について紹介してみたいと思います。

我々が普段使っている言語の種類によって、人間の認知も変化するということを示した実験があります。

この実験では、英語を話す人の集団と、ロシア語を話す人の集団の2つのグループを用意します。

2つのグループに薄い青色から、濃い青色に徐々に変わっていく映像を見せます。

すると、英語話者のグループは、色の変化にさほど脳波の変化を示さないのに対し、ロシア語話者のグループは、ある一点で脳波に大きな変化を示したそうです。

この実験は、言語の差によって、色の認識能力に差が生まれていることを示しています。

英語には青全体を指す「blue:ブルー」という単語もあれば、薄い青を示す「light blue:ライトブルー」、濃い青を示す「dark blue:ダークブルー」という単語もあります。

一方、ロシア語には、青全体を指す単語は存在せず、薄い青を示す「goluboy:ライトブルー」と濃い青を示す「siniy:ダークブルー」という単語のみ存在します。

そのため、英語の話者は薄い青と濃い青を「ブルー」という単語で同一の色とみなしますが、ロシア人は、薄い青と濃い青を一括りにすることができず、違う色とみなします。

よって、上記の実験で、英語話者のグループが青の変化に反応を示さなかったのは、色の濃淡が変わっても同じ青であると認識し続けたからであり、ロシア語話者が色の変化に敏感に反応を示したのは、ライドブルーからダークブルーに明確に変わったと認識したためなのです。

このように、人間は、バベルの塔を建てて神の怒りを受けてしまったために、言語とともに、思考や認知の仕方までバラバラにされてしまったのです。

そして今、テクノロジーの発展に伴い、Google翻訳を初めとした自動翻訳機の精度がどんどん向上しています。

次に神様が壊すのは、バベルの塔ではなく、人類の科学技術かもしれません。

日常会話での使用方法

「くそー、何で英語なんて勉強しなきゃいけないんだ」

「俺たちの先祖がバベルの塔を建ててしまったからな」

漫画でおさらい



本サイトで紹介している用語一覧は以下です。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です