ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
ソロモンメソッドとは
ソロモンメソッドとは、小林尊氏が2001年のホットドッグ早食い選手権で行い、世界記録を達成した早食いのための手法です。
これまで誰も行わなかった食べ方を使って、周囲を驚かせたことから、ゼロベース思考を行う際の手本として紹介されることもあります。
具体的な手法としては、ホットドッグをそのまま食べるのではなく、パンとソーセージに分け、パンとソーセージを別々に食べるというものです。
この手法により、小林尊氏は12分で50個ものホットドッグを食べ、当時の世界記録であった12分で25個という記録を一気に倍に伸ばし、大きな注目を浴びます。
以降、この手法は多くの参加者が真似をすることになります。
他の参加者が「いかにホットドッグを早く食べるか」を考えている間に、小林尊氏は「いかにホットドッグを食べやすくするか」を考えていたのです。
ホットドッグの早食いという狭い分野ですが、ゼロベースの思考によって歴史を変えた良い例です。
簡単に思えることでも初めに思いついて実施することは難しいことを示す逸話であるコロンブスの卵も似たような話です。
聖書に登場するソロモン
ソロモンメソッドという名称は、聖書に登場するソロモン王の逸話が由来となっています。
ある日、2人の女性が1人の赤ちゃんを連れて、ソロモン王の前にやってきます。
2人の女性は、お互いにその赤ちゃんは自分の子だと主張し、言い争っています。
すると、ソロモン王は「剣を持ってきて、この赤ちゃんを真っ二つに分け、両方の女に与えなさい」という指示を出します。
それを聞いた片方の女性は「王様、その子を殺さないで、生きたまま相手の女性に与えてください!」と慌てて止めに入り、もう片方の女性は「そのまま赤ちゃんを殺して、どちらのものにもしなくて結構です」と言いました。
それを聞いたソロモン王は赤ちゃんを殺すという指示を取り下げ、殺すのを慌てて止めた女性こそが真の母親だという結論を言い渡します。
本物の母親が自分の子供を殺されることを許すはずがないということから、ソロモン王はあえて子供を殺すフリをして、真の母親を見抜いたのです。
ソロモン王が赤ちゃんを真っ二つにしようとしたという逸話から、ホットドッグを2つに分けて食べるという小林尊氏の手法を、ソロモンメソッドと呼ぶようになったのです。
日常会話での使用方法
「寿司はネタだけ食べて、シャリは残してしまおう」
「ソロモンメソッドだね」
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