友人とアプリを作って700円稼いだ話|ポケアナライザーの開発と診断の仕組み

社会人1年目のとき、大学時代の友人とスマホアプリを作り、Google PlayとApp Storeで公開しました。名前は『ポケアナライザー』。ポケモンのパーティを診断するアプリで、広告収益は約700円でした。金額だけを見れば小さな結果ですが、アイデアを画面と仕組みに変えて、誰かに使ってもらう経験が残りました。

ポケアナライザーは、どんなアプリだった?

ポケアナライザーは、六匹のポケモンを入力すると、パーティの攻撃面・防御面の苦手なタイプと、注意したい相手を表示するアプリです。配信を停止した作品ですが、ここでは実際の画面と、開発時の診断方法を紹介します。

パーティを考えるとき、好きなポケモンを並べるだけではタイプが偏ることがあります。いろいろなタイプを選んだつもりでも、特定の攻撃に弱いポケモンが重なっていることもある。そんな『自分の六匹には、どんな穴があるのか』を確かめるために作りました。

ポケアナライザーの診断画面。六匹の入力欄と分析ボタン、その下に攻撃・防御の苦手なタイプと要注意ポケモンを表示
実際のアプリ画面。六匹を入力し、三つの観点から結果を確認する構成です。

ここでの診断は、登録したタイプ相性と対策候補を使う仕組みです。技、特性、持ち物、能力値、対戦ルールまで含めた勝率予測ではありません。『このパーティなら必ず勝てる』という結論より、構成を見直すきっかけを出す道具として考えると、役割が分かりやすくなります。

友人がデータを整理し、CSVでアプリに取り込む

診断には、名前だけでなく、そのポケモンが何タイプかという情報が必要です。さらに、タイプ同士の攻撃・防御の関係も必要になります。友人にExcelで整理してもらい、CSV形式のファイルとしてアプリ内に持たせました。

CSVは、項目をカンマなどで区切って保存する表の形式です。画面を作るプログラムと、診断に使う一覧を分けて扱えるので、どの情報を追加・確認するかが見えやすくなります。

Excelで整理したポケモンの一覧。図鑑番号、名前、タイプを列ごとに管理
診断の土台になる、名前とタイプの一覧。
タイプの組み合わせごとに、弱点を突けるタイプを並べたExcelの表
タイプ相性の表。入力したポケモンのタイプから、対応する情報を調べます。

この作り方のポイントは、複雑そうな診断を『情報を集める』『条件に沿って数える』『結果を表示する』に分けたことです。画面だけを完成させてもデータが足りなければ診断できず、データだけそろえても入力しにくければ使いづらい。両方がつながって初めて、アプリになります。

三つの診断は、どう計算した?

1.攻撃面で苦手なタイプ

入力された六匹について、それぞれのタイプが弱点を突ける相手のタイプを調べます。そのうえで、六匹の誰も弱点を突けないタイプを、攻撃面で苦手なタイプとして表示しました。

考え方は、六匹それぞれが対応できるタイプを一つの一覧にまとめ、全タイプと比べて抜けを見つける、というものです。実際に覚えている技の種類までは使わないため、表示されなかったタイプも、技構成次第では対処しにくいことがあります。何を根拠に出した結果かを説明すると、診断を過信せずに使えます。

2.防御面で苦手なタイプ

防御面では、あるタイプの攻撃が弱点になるポケモンを、パーティ内で数えました。該当するポケモンが一匹いれば、その攻撃タイプに一ポイント加算します。六匹を調べ終えたとき、三ポイント以上になったタイプを、防御面で苦手なタイプとして出力する仕組みです。

例えば、六匹のうち三匹が同じ攻撃タイプを弱点に持っていれば、その偏りが表示されます。この『三匹以上』は、アプリが採用した表示の基準です。あらゆるパーティの良し悪しを決める公式な境界ではありません。

3.要注意ポケモン

これはタイプの集計だけでは出せないため、地道に一覧を用意しました。当時、対戦でよく使われる要注意ポケモンを50匹程度挙げ、それぞれへの対策候補を整理しました。メガガルーラやガブリアスなどが意識されていた時期のデータです。

こちらも友人にExcelへまとめてもらい、CSVとして取り込みました。登録した対策候補がパーティに一匹もいない場合、その相手を要注意として表示します。相手を倒せることを保証する計算ではなく、用意した対策表に当てはめて、見直したい相手を知らせる方法でした。

診断使った情報表示する条件
攻撃面各ポケモンのタイプと、弱点を突けるタイプ六匹の誰も弱点を突けない
防御面各ポケモンのタイプと、攻撃されたときの弱点同じ攻撃タイプが三匹以上の弱点になる
要注意の相手よく使われる相手と、登録した対策候補対策候補がパーティに一匹もいない

無料で公開し、広告収益は約700円

アプリは無料で利用できる形にして、広告から収益を得る方法を選びました。結果は、約700円。使っていただいた方から感想も届きましたが、大きな利益にはなりませんでした。

それでも、失敗だったとは思っていません。開発で学んだことは仕事にも生きています。作る前は頭の中のアイデアだったものが、入力でき、診断でき、人に使ってもらえる形になった。その過程を経験できたことには、収益の金額とは別の意味がありました。

これから個人開発をする人が、考えられること

この仕組みを材料に、別のアプリを企画するなら、まず『入力するもの』『返す結果』『結果の根拠』を決めると形にしやすくなります。ポケアナライザーなら、入力は六匹の名前、出力は三種類の診断、根拠は相性と対策の表です。

  • 便利さを一つの操作で説明する:誰が何を入れると、何が分かるのかを短く書く。
  • データと処理を分ける:追加や修正のたびに、どこを確認すべきか分かる形にする。
  • 結果の意味を伝える:診断の基準と、計算に含まれない条件を画面や説明に添える。
  • 公開後も見直す:データが変わる分野なら、更新や配信を続けるための作業も考える。

最後の項目は、この方式から考えられる保守の課題です。対戦環境や対象作品が変われば、表も見直す必要があります。作れるかだけでなく、使われ続ける仕組みを維持できるかも、個人開発の大事な問いになります。

最初に作った別の作品については、『意識爆上げ君』の開発記でも紹介しています。現在紹介している作品を見たい方は、アプリ一覧へ。開発の具体的な進め方には、Unityでスマホゲームを公開するまでの流れも役立ちます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です