チューリングテスト:機械が知能を持っているかを判定する方法は?(知的な小話150)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。

チューリングテストとは

チューリングテストとは、イギリスの数学者であるアラン・チューリングによって考案された、ある機械が知能かどうかを確かめるためのテストです。

チューリングテストは、人間の判定者が通常の言語でコンピュータなどを通して会話を行うことで、会話をしている相手が人間か機械かの区別ができるかという観点で行います。

会話の相手は2つ用意され、片方は人間で、片方は機械です。

判定者は質問や対話を繰り返し、自分が話している相手が人間なのか機械なのかを判別しようとします。

会話相手の人間は自分が人間だと相手に伝えようとしますし、機械は人間だと思われるように振舞います。

判定者が会話の中で、相手が人間なのか機械なのか見分けが付かなければ、その機械は知的であり、人工知能だと言えることになります。

2014年には、13歳の少年だという設定のスーパーコンピュータが判定者の30%以上に人間だと判定され、チューリングテストをクリアしました。

チューリングテストへの批判

チューリングテストで人間と見分けが付かなかったからといって、その機械を「知的」だと判定してはいけないという批判も存在します。

例えば、人間の全ての会話パターンを覚えさせ、それに対する反応を返すプログラムを作れば、その機械は何も思考をしなくてもチューリングテストをクリアできるでしょう。

そうしたまさに機械的な返答をするだけでも知的だと判定してしまうという点で、チューリングテストは完璧だと言えません。

チューリングテストの不完全さは、中国語を全く理解していない外国人が、マニュアルに則って返事をするだけで中国語で会話しているように見えるという「中国語の部屋」に例えて批判されます。

機械が知能を持っているかの判定は非常に難しいです。

もし本当に機械が知的で、思考もできるようになったとしたら、機械に人権を持たせることも考えなければならないかもしれませんね。

日常会話での使用方法

「初対面の人とは緊張して上手く喋れないんだ」

「人間なのにチューリングテスト不合格になるかもね」



本サイトで紹介している用語一覧は以下です。



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