ノアの箱舟:全人類の共通の祖先は誰?(知的な小話134)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。

ノアの箱舟とは

ノアの箱舟とは、旧約聖書の『創世記』に登場する、神が大洪水からノアと家族、そして世界に残された動物たちを救ったという話です。

遠い昔、人々は堕落した生活を送っており、それに怒った神は、洪水によって人間を一掃するという計画を立てました。

しかし、これまで正しい行いをしてきたノアとその家族だけは助けることにしました。

そして、神は洪水を起こしても生き残れるよう、ノアに大きな箱舟を建設させます。

箱舟が完成すると、神はノアと家族、そして世界中にいる全ての動物のつがいを船に乗せ、計画通り大洪水を発生させました。

洪水は地球全土を飲み込み、箱舟に乗った生き物以外は全て洪水に巻き込まれて死んでしまいます。

洪水が引いた後、アララト山に流れ着いた船を降りたノア達は地上に降り、唯一生き残った人類として文明を再開させたのです。

つまり、旧約聖書上は、私たちは全員ノアの子孫だということになります。

神話には共通点がある?

ノアの箱舟は旧約聖書に記載された神話ですが、全く異なる時代や地域で生まれた神話にも洪水に関する伝説が存在します。

例えば、世界最古の文明であるシュメール人が生み出したシュメール神話でも、神が代表者の1人だけを残して、洪水で人類を滅ぼしてしまうという話が登場します。

旧約聖書のノアに当たる人物はウトナピシュティムという名ですが、心の清らかな彼が箱舟を作り、洪水から生き延びた後に船が山に流れ着くという点まで同じです。

また、古代メソポタミア人が生み出した文学作品であるギルガメシュ叙事詩でも、ウトナピシュティムが洪水の到来を告げるというシーンがあります。

そして、中国や日本、アメリカ大陸のマヤやアステカ文明といった遠く離れた地域でも、大洪水に関する神話が存在しています。

このように、時代や地域が異なるにも関わらず、同じような神話が生み出されたのは、人類が無意識で繋がっているという集合的無意識によるものなのかもしれません。

全人類の無意識の領域には、共通して洪水に関する記憶が眠っており、世界各地でこうした話を作ることになったのだとしたら面白いです。

また、学者の中には、大昔に実際にこのような大洪水が起き、世界中で史実を元に洪水に関する神話が作られたのかもしれないと主張する人もいます。

いずれにせよ、神話を紐解くのはロマンがあって興味深いですね。

日常会話での使用方法

「ノアの箱舟のノアって950歳まで生きたらしいぞ」

「洪水よりそっちが気になるな」



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