ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
モンティホール問題とは
モンティホール問題とは、直観と答えが乖離する数学の問題です。
バラエティ番組の企画を想定します。
プレイヤーの前に3つの箱があって、1つの箱の中には景品があり、残りの2つはハズレです。
プレイヤーが1つの箱を選択した後、残りの2つ箱のうち、最低1つはハズレだということになります。
番組の司会者によって、残りの2つの箱のうち、ハズレの箱の1つが開けられます。
この時、プレイヤーは最初に選んだ箱を、残った開けられていない箱に変更しても良いと言われます。
プレイヤーは箱を変更すべきでしょうか?
この問題が発表された当時、数学者の中でも意見が分かれました。
後にIQ186の天才である、マリリンという女性によって正しい回答が出されましたが、その後も議論が繰り返し行われました。
ちなみにこのマリリンという人は、世界一IQの高い人として、ギネスに登録されたこともあります。
よくわかる解説
この問題の答えとしては、ハズレの箱が開かれた時点で、箱を変えた方が良く、箱を変えた場合の当たりの確率は2/3(67%)で、変えなかった場合の当たりの確率は1/3(33%)です。
直観だと当たる確率は結局2分の1であり、箱を変えても変えなくても、確率に変化は無いように思えます。
ここでは、そうした直観との乖離を埋め、答えに納得するための方法をいくつか紹介します。
①最初にハズレを当てるゲームだと考える
出題者がハズレの箱を1つ開けた後に、最初の箱から変更することを考えた場合、最初の箱がハズレであった時に、当たりとなります。
逆に、最初の箱が当たりであった場合のみ、箱を変更するとハズレになります。
当然のことながら、最初の箱を選ぶ段階では、3つの箱に当たりが1つなので、最初の箱が当たりの確率は1/3(33%)であり、ハズレの確率は2/3(67%)です。
つまり、最初の箱がハズレである確率2/3(67%)が、箱を変更した時に当たりとなる確率で、最初の箱が当たりである確率1/3(33%)が箱を変更した時にハズレとなる確率となり、答えが導き出されます。
②箱を100個に増やしてみる
モンティホール問題では、3つの箱から1つを選び、残りの2つの箱のうち、1つがハズレだと明かされます。
ここでは、100個の箱から1つを選び、残りの99個の箱のうち、98個がハズレだと明かされるとしてみます。
その後に、箱を変更しても良いと言われると、99個の中から勝ち抜いた箱に変更した方が良さそうだと思えます。
③実際にやってみる
これが一番わかりやすいかもしれません。
出題者と回答者の役に分かれて、トランプなどを使ってこの問題をやってみると、箱を変更した方が当たりの確率が高くなることが理解できます。
日常会話での使用方法
「雨の日のモンティホー…マンホールって滑りやすいよね」
「知的でかっこいい!」
本サイトで紹介している用語一覧は以下です。