ソロモンメソッドとは?小林尊の記録から考える、前提を変える発想

みんなと同じ作業を、もっと速く行う。それだけが改善でしょうか。ソロモンメソッドは、競技の食べ方を変えた小林尊の事例として知られています。この話からは、速さを追う前に、作業の前提を見直す発想を学べます。

2001年に、小林尊はどんな記録を出した?

競技団体Major League Eatingの記録によると、小林尊は2001年7月4日、12分間でホットドッグとパン50個分を食べました。それまでの記録は25と8分の1個分。団体は、半分に分ける方法を「Solomon Method」と呼んで紹介しています。Major League Eatingの当時の記録

約2倍の記録は強い印象を残します。ただし、方法一つだけが記録の理由だったと、この数字から決めることはできません。選手の技量や準備も含む競技の結果です。

ここでは、競技の食べ方を試す手順ではなく、「同じ対象でも、取り扱う単位を変えられる」という発想に注目します。早食いは窒息などの危険があるため、日常の食事で記録を目指すものではありません。

「ソロモン」という名前の連想

聖書の『列王記上』第3章には、二人の女性が一人の子どもの母親だと主張する話があります。ソロモン王は、子どもを二人に分けるという命令を出し、子どもを生かすために相手へ渡してほしいと願った女性に、子どもを与えます。『列王記上』3章16〜28節

「二つに分ける」という名前の連想には、この物語が重なります。物語の結末で子どもが実際に分けられるわけではなく、二人の反応が判断の鍵になっています。

ゼロベース思考との関係

ゼロベース思考は、現在のやり方を当然とせず、目的と条件から考え直す発想です。「今の作業を何秒短くするか」だけでなく、「そもそも、この順序や単位が必要か」と問い直します。

たとえば、100件の案内メールを一件ずつ書いているとします。入力を速くする工夫もできますが、共通部分と個別部分を分ければ、共通部分を毎回書く必要がなくなります。変わったのは、指を動かす速さより、作業のまとまり方です。

一方で、目的まで消してよいわけではありません。個別に伝える必要がある情報を一律に省けば、速くなっても案内として失敗します。変更できる手順と、守るべき条件を分けることが大切です。

アプリ開発なら、作る順序を分けてみる

架空の謎解きアプリを作るとき、最初から50問、音楽、ランキング、ログイン機能までそろえようとすると、遊びの核を確かめる前に作業が増えます。

そこで、まず1問を表示し、回答し、結果が分かるところまで作る。遊びが伝わるかを確かめてから、問題を追加できる仕組みを考える。完成品の条件を無視するのではなく、検証する単位を変える方法です。

  1. 何ができれば、目的が達成されるのかを決める。
  2. いつもの手順に、不要な繰り返しがないかを探す。
  3. 小さく変え、速さだけでなく結果の質も比べる。

記録の派手さより、「どの前提を変えたか」を取り出すと、別の分野にも発想を移せます。制作の最初の一歩は、Unityで謎解きアプリを作るときの設計でも紹介しています。

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