リインカネーション:人は死んだら生まれ変わる?(知的な小話197)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。

リインカネーションとは

リインカネーションとは、輪廻転生を意味する言葉で、生物が死んだ後も魂は残り、別の生き物として生まれ変わるという考え方を指します。

「輪廻」は輪のように同じところをぐるぐる回るという意味の言葉で、「転生」は生まれ変わることを指す言葉です。

仏教に代表される思想で、例えば人が死んだ場合、生まれ変わるのは人だけとは限らず、虫や動物に生まれ変わる場合もあります。

生きている間の行いによって次の転生先が決まります。

ちなみに、キリスト教には輪廻転生の考え方はなく、死後は最後の審判を受けて天国か地獄に行くことになります。

煉獄は天国へも地獄へも行けない人が身を清めるための場所です。

六道(りくどう)とは

仏教の考え方では、人は死ぬと6つの世界の中のいずれかに生まれ変わります。

6つの世界は六道(りくどう)と呼ばれ、以下の通りです。

①天道(てんどう)
②人間道(にんげんどう)
③修羅道(しゅらどう)
④畜生道(ちくしょうどう)
⑤餓鬼道(がきどう)
⑥地獄道(じごくどう)

天道

天道は天人が住む世界です。

天人は人間より上位の存在で、寿命が非常に長く、苦しみの無い世界で、楽しみを享受し続けます。

人間道

人間道は人間が住む場所で、苦しみも多い一方で、楽しみも多い世界です。

後述するように、解脱(げだつ)をすることができれば輪廻から脱出することができます。

修羅道

修羅道は戦いを好む悪魔である阿修羅が住む場所で、争いの絶えない世界です。

生前に他人を蹴落とすなど、醜い争いをした人が行く世界です。

畜生道

畜生道は犬や虫などの動物が住む場所で、弱肉強食の世界です。

生前に動物や植物の命を粗末に扱った人が行く世界です。

餓鬼道

餓鬼道は、やせ細ってお腹だけ出た餓鬼が住む世界です。

生前、欲望のままに生きた人が行く世界で、飢えと渇きに苦しみ続けることになります。

地獄道

地獄道は、生前の行いの悪かった人が行く場所で、六道の中で最も過酷な世界です。

地獄道に行った者は長期間、つらい苦しみを受け続けることになります。

輪廻からの脱出

人間として生まれ、仏教の教えを聞くことで、解脱をすることができます。

仏教では、解脱をすることで輪廻の輪から抜け出し、極楽浄土へ行くことができるとされています。

虫を殺すなどの不要な殺生を行わず、六道に行くきっかけとなる欲や怒りに溺れないようにすることで、解脱へと近づくことができます。

この世は永遠に同じことを繰り返すとする、ニーチェによる永劫回帰も、リインカネーションと類似の考え方です。

日常会話での使用方法

「おい! アリを踏み潰すなよ!」

「早く転生させた方がアリも幸せなんだよ」



本サイトで紹介している用語一覧は以下です。



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