インテリジェント・デザイン説:人間は何者かによって造られた?(知的な小話204)

ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。

インテリジェント・デザイン説とは

インテリジェント・デザイン説とは、生命の起源に関する仮説で、人間などの生き物は「知的な何か」によって創造されたとするものです。

英語(Intelligent Design)の頭文字から、ID説と呼ばれることもあります。

DNAなどの生命のシステムは、自然に誕生したと考えるにはあまりに複雑で精巧です。

そのため、何らかの上位存在が明確な意思を持って生命のシステム設計をしたという考え方が生まれるのも不思議ではありません。

神によって人類が作られたとする、キリスト教の世界観に近い考え方ですが、創造者を神ではなく「知的な何か」と置くことで宗教色を排除しています。

インテリジェント・デザイン説は生命の起源に関する説ですが、「知的な何か」による設計をこの世界全体に拡大したものを、シミュレーション仮説と呼んでいます。

また、その他の生命の起源に関する説としては、生命は無から自然に誕生したとする、自然発生説もありましたが、パスツールによる白鳥の首フラスコ実験によって否定されています。

空飛ぶスパゲティモンスター教とは

2005年のアメリカでは、インテリジェント・デザイン説の信奉者によって、進化論とともにインテリジェント・デザイン説についても学校教育を行わなければならないとする運動が行われました。

進化論には明確な証拠や根拠がありますが、インテリジェント・デザイン説はただの推測であり、教科書に載せられるような代物ではありません。

そこで、インテリジェント・デザイン説を学校教育へ取り入れることへの批判のために生まれたのが、空飛ぶスパゲティモンスター教です。

空飛ぶスパゲティモンスター教は、インテリジェント・デザイン説への皮肉として誕生したもので、生命を創造した「知的な何か」を架空の生き物(空飛ぶスパゲティモンスター)だとする宗教です。

空飛ぶスパゲティモンスター教を生み出したボビー・ヘンダーソンは、こうした荒唐無稽な宗教を考案し、「知的な何か」によって生命が造られたとするインテリジェント・デザイン説も同様だと主張することで、批判を行いました。

空飛ぶスパゲティモンスター教には公式サイトも存在するので、興味のある方は見てみると良いでしょう。

空飛ぶスパゲティモンスター教

日常会話での使用方法

「宗教に興味はございませんか?」

「私は空飛ぶスパゲティモンスター教徒なので結構です」

本サイトで紹介している用語一覧は以下です。

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