ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
アービトラージとは
アービトラージとは、同一の価値を持つ商品に一時的な価格差が生じた際に、割高なほうを売って、割安なほうを買い、その後、両者の価格差が縮小した時点でそれぞれの反対売買を行うことで利益を獲得しようとする取引です。
ビットコインの取引でアービトラージを行い、利益を出す場合を例に考えてみます。
ビットコインの取引所は世界各国に存在し、各取引所によって、同じ時刻でも微妙に価格差があります。
ここでは例として、日本で1ビットコインが100万円、韓国では1ビットコインが101万円だとします。
この時、アービトラージで儲けるためにすべきことは、日本の価格でビットコインに買い注文をし、同時に韓国の価格でビットコインに売り注文をすることです。
安値での買い注文と同時に、高値での売り注文をすることで、値段が上がった場合でも下がった場合でも、価格差が縮小した時点で利益を出すことができます。
その後、ビットコインの値段が上がり、日本でも韓国でも110万円になったとすると、買い注文の決済で+10万円となり、売り注文の決済でー9万円となり、合計で+1万円の利益となります。
逆にビットコインの値段が下がり、日本でも韓国でも90万円になったとしても、買い注文の決済で-10万円となり、売り注文の決済で+11万円となり、合計で+1万円の利益となります。
このように、最初に有利な条件で買いと売りを同時に行うことで、価格がどのように動いても利益を得ることができるのです。
こうした価格差はしばしば発生しますが、各取引所の価格を監視するのは大変なので、自動で価格差を検知し、取引まで行うプログラムを組むことで実際に利益を上げている方もいます。
値段が上下どちらに動いても確実に利益を得ることができるため、かなり美味しい勝負だと言えます。
アービトラージは「さや取り」や「裁定取引」とも呼ばれます。
ブックメーカーにおけるアービトラージ
上述したのはビットコインでの例ですが、アービトラージはブックメーカーでも行うことができます。
ブックメーカーとは海外のオンラインカジノで、例えばサッカーの試合の勝ち負けのような、様々な出来事にオッズを付けてギャンブルを楽しむサイトを指します。
ブックメーカーは様々なサイトが運営しており、同じサッカーの試合でもサイトによってオッズが異なるような場合も多々あります。
そこで、例えばサッカーの勝敗予想において、あるサイトXではAチームの勝利が2.1倍、Bチームの勝利が1.9倍、別のサイトYではAチームの勝利が1.9倍、Bチームの勝利が2.1倍というような状況があれば、アービトラージによって必ず勝つことができます。
サイトXではAチームに、サイトYではBチームにといった形で、それぞれのサイトにおいて有利なオッズに同額を賭ければ、どちらのチームが勝っても儲けが出ます。
普通にブックメーカーを続ければ負ける人がほとんどでしょうが、アービトラージであれば条件さえ整えば必ず勝つことができます。
このように、アービトラージさえ知っていれば、ビットコインやサッカーのことを何も知らなくても、ビットコインやサッカーで儲けることができるのです。
日常会話での使用方法
「海外旅行ついでにブランド品を個人輸入するぞ」
「それも一種のアービトラージだね」
本サイトで紹介している用語一覧は以下です。