マイスナー効果は、物質が超伝導状態になると、条件に応じて内部から磁束が排除される現象です。電気抵抗がなくなることとは別に、磁場に対する特有の振る舞いがあります。「超伝導体の上で磁石が浮く」という光景を読む手掛かりです。
読み:まいすなーこうか / 英語・関連表記:Meissner effect マイスナー・オクセンフェルト効果
目次
冷やした前後で、磁場の状態が変わる
磁場をかけた物質を冷やし、超伝導状態へ移す場面を考えます。適切な条件では内部の磁束が排除され、表面付近の電流が外の磁場に対抗します。表面から一定の長さの範囲では磁場が侵入するため、数学的な境界の一点で突然すべてが0になる絵は近似です。
磁場が強すぎる場合などには超伝導状態そのものが保てません。温度だけを指定して「どんな磁場も完全に追い出す」と書くことはできません。
完全導体の模型と、どこが違う?
抵抗が0の導体という条件だけなら、初めに内部へ入っていた磁束をそのまま保つような振る舞いを考えます。一方、マイスナー効果は、超伝導状態へ移ると磁場の状態が変わることを示します。
つまり「電流が減衰しない」ことだけでは超伝導の全体を説明できません。抵抗と磁場への応答は、別の観測として確かめる必要があります。
浮上の写真には、別の働きも重なる
磁場への反磁性的な応答は浮上に関わります。ただし、第二種超伝導体で見られる位置の固定や安定した浮上を説明するには、磁束の侵入とピン止めも重要です。浮いている写真を見て、すべてを完全な磁束排除だけで説明しないようにします。
第二種超伝導体には、磁束が量子化された渦として入る混合状態があります。「超伝導なら内部磁場はあらゆる条件で0」という一文では、この区別が抜けてしまいます。
格好いい名前を、二つの問いへ
この言葉を聞いたら「抵抗はどうなったか」と「磁場はどうなったか」を別々に問い直してみましょう。似た見た目の現象でも、普通の導体に生じる渦電流による反発とは条件も仕組みも違います。名前を覚えるだけでなく、何を測れば違いが分かるかまで進むと理解が深まります。
完全導体と超伝導体を分ける
| 観点 | 抵抗ゼロだけを仮定 | マイスナー効果 |
|---|---|---|
| 注目点 | 電流が抵抗で減衰しない | 超伝導状態で内部から磁場を排除 |
| 過去の磁場 | 初期にある磁束が保たれ得る | 状態への転移での排除が重要 |
| 分かること | 抵抗についての性質 | 抵抗だけでは尽くせない磁気的性質 |
超伝導体の種類や磁場・温度の領域によって状態は変わります。「超伝導ならどの条件でも内部磁場0」と一般化しません。