ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
デウス・エクス・マキナとは
デウス・エクス・マキナとは、小説や映画などの物語で利用される演出技法で、内容が複雑になった場合、これまでの展開を無視した絶対的な力で物語の収束を計る手法を指します。
当初は、古代ギリシアの演劇で、内容が錯綜して解決不能な局面に陥った時、神様が登場して混乱した状況を一気に解決して物語を終わらせるという手法をデウス・エクス・マキナと呼びました。
デウス・エクス・マキナは直訳すると「機械仕掛けの神」であり、古代ギリシアの演劇では、機械装置に神様が紅白歌合戦の小林幸子のように登場し、全てを解決するという展開が一時期流行しました。
これまでの話は全て夢だったとする「夢オチ」や、コロコロコミックで登場するような、話を無視して物語を終了させる「爆発オチ」は、デウス・エクス・マキナに当てはまります。
漫画の神様である手塚治虫は、伏線や前触れなく物語を無理矢理完結させてしまうこの手法は評価されるべきでなく、タブーだとしています。
打ち切りによって止む無くデウス・エクス・マキナによる物語の終結を計る場合もあります。
漫画『未来日記』にも登場
デウス・エクス・マキナという言葉は、漫画『未来日記』にも登場します。
『未来日記』は、寿命が近づいてきた神が後継者を探すために、12人の参加者に未来が分かる日記を渡し、互いに戦わせるという設定の漫画です。
『未来日記』では、この神様の名前がデウス・エクス・マキナです。
まさに「機械仕掛け神」といった見た目をしています。
デウス・エクス・マキナという名前の神様がキャラクターとして登場した時、この漫画はオチが無いのかと心配しましたが、しっかり面白い結末を迎えるので、興味がある方は読んでみると良いでしょう。
漫画『からくりサーカス』にも登場
『からくりサーカス』は1997年から2006年にかけて連載された漫画ですが、今でも名作として語られることの多い作品です。
非常に面白いので、未読の方は是非読んでみることをオススメします。
『からくりサーカス』は機械で作られたからくり人形と人間の戦いの話ですが、物語の中に壮大な「仕掛け」が組み込まれており、読み始めると途中からは止められなくなってしまうような魅力があります。
デウス・エクス・マキナという言葉は『からくりサーカス』では最終章の名前として登場します。
日常会話での使用方法
「漫画の『LIAR GAME』は好きだったのに終わりがアレだったな・・・」
「デウス・エクス・マキナだったね」
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