ある言語で語の区別に関わる音の単位です。実際の発音には幅があっても、言語の中で同じ単位として扱われることがあります。
まず、身近な例で考える
「か」と「た」のように一つの子音の違いで区別が生じると、/k/と/t/の対立に注目できます。
文字一つが常に音素一つとは限りません。表記と発音を分けて調べます。
文字:書く単位
音素:語の区別に関わる単位
音節・モーラ:まとまりやリズム
文字ではなく、音の区別を観察する
「か」と「た」は、それぞれ一文字でも、子音と母音の組として考えられます。音素を調べるときは、文字数を数えるだけではなく、一つの音の違いで語の区別が生じるかを観察します。日本語の「かこ」と「たこ」を比べると、冒頭の違いに注目できます。
同じ語を人が変わって発音すれば、声の高さや速さは違います。それでも同じ語だと理解できるのは、物理的な音のすべての差が語の区別になるわけではないからです。
音素と異音は、言語ごとの分析
発音に違いがあっても、同じ音素の実現として扱われる場合を異音と呼びます。一方、同じような音の差が、別の言語では語を区別することもあります。耳に似ているかどうかだけで、普遍的に決まる分類ではありません。
音素は通常 / /、具体的な音声は [ ] で示します。文字の綴りが同じでも発音が変わることがあるので、文字表記だけを証拠にしないことが大切です。
音節やモーラとは、区切る目的が違う
「ほん」は日本語で二モーラですが、一般的な音節分析では一音節です。音素・音節・モーラは、音を別の観点で捉える単位なので、どれか一つが正しい数え方という関係ではありません。
自分で確かめる小問
声の高さが違えば、必ず別の音素になる?
いいえ。話者の声の違いと、言語内で語を区別する対立は分けて考えます。ただし言語によって高さが語の区別に関わる場合はあります。
参考資料
本文の場面・数値例は、定義を理解するための説明用作例です。