屈折は、波が伝わる速さの違う領域へ進むときの進み方の変化です。斜めに境界へ入る光が曲がる例が有名ですが、垂直に入る場合には向きが変わらなくても、速さや波長が変わることがあります。
境界で、変わるものと変わらないもの
静止した境界を通り、周波数が変わる別の過程を考えない模型では、光の周波数は前後で同じです。速さv、周波数f、波長λの関係はv=fλなので、速さが小さくなると波長も小さくなります。
| 量 | 静止した境界での基本的な扱い | 注意 |
|---|---|---|
| 周波数f | 前後で同じ | 特殊な変換過程などは別 |
| 速さv | 媒質によって変わる | 真空の速さcと区別する |
| 波長λ | v/fに従って変わる | 周波数が同じでも変わる |
説明用に、速さが前の3/4になるとすれば、同じ周波数の波長も3/4です。「光が遅くなるので、色の周波数も同じ割合で下がる」とはなりません。
角度は、水面そのものから測らない
境界に垂直な線 = 法線 入射角 θ₁:入る波の方向と法線の角 屈折角 θ₂:進んだ波の方向と法線の角 n₁ sinθ₁ = n₂ sinθ₂
屈折率nは、真空中の光速cを、その媒質での位相速度vで割ったn=c/vです。通常の透明な媒質について、屈折率の小さい側から大きい側へ斜めに入ると、法線に近づく向きに屈折します。
n₁=1、n₂=1.5、入射角30°という作例なら、sinθ₂=1/3で、屈折角は約19.5°です。30°から90°を引いた角を代入すると、測る向きを取り違えます。
ストローが折れて見えても、物が曲がったわけではない
水中の部分から目へ届く光が境界で曲がるため、目に届いた光をまっすぐ逆に延ばした位置と、実際の位置がずれます。水中の物そのものが折れた証拠ではありません。
見え方は見る角度や容器の形にも依存します。曲面のコップなら、平らな一枚の境界だけの模型とは違います。説明図の条件と、自分が見ている容器の条件をそろえましょう。
反射や全反射との関係
境界では一部が反射し、一部が透過することがあります。屈折率の大きい側から小さい側へ進む場合、入射角が条件を超えると、透過する進行波を考えられない全反射が起こります。どちら側から進むかが大切です。
広がりを考える回折、重なりを考える干渉も、光の見え方を整理する別の切り口です。