ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
ウラシマ効果とは
ウラシマ効果とは、アインシュタインの相対性理論によって提唱された、光と同程度に高速で移動をすると、時間の流れがゆっくりになるという物理学の現象です。
特殊相対性理論では、重力がかかればかかるほど時の流れが遅くなるとされています。
そして物質が光速に近いスピードで動くと、すさまじい重力がかかります。
そのため、超高速の宇宙船に乗って地球を1年間ぐるぐる回ってから地上に戻ってくると、体感では1年だったはずなのに、地球にいた人は10年分の歳をとっているということもあり得ます。
竜宮城で少し遊んだだけなのに、地上では数十年も経過してしまっていたという浦島太郎の物語からこの名前が付けられています。
浦島太郎は架空の昔話ですが、ウラシマ効果は実在することが確認されています。
地上に置いたままにしておいた原子時計と、スペースシャトルに乗せた原子時計を比較すると、スペースシャトルの時計が地球の時計よりも遅く進むことが明らかになっています。
毎日をダラダラと動かずに過ごしている人よりも、スポーツなどで日々体を動かしている人の方が若々しく見えるのも、ウラシマ効果が働いているからかもしれませんね。
タイムマシンは実現可能?
過去や未来を自由に行き来するタイムマシンは実現は不可能だと考えられてきましたが、一部だけであれば実現可能かもしれません。
過去に戻ることは親殺しのパラドックスのようなタイムパラドックスを発生させてしまうため実現が難しいです。
しかし、未来へ進むだけの一方通行のタイムマシンならばウラシマ効果を利用すれば実現可能でしょう。
理論上、光速で移動をすれば時の流れは止まります。
現代の技術では質量のあるものを光速で動かすことはできませんが、遠い未来なら実現できてもおかしくありません。
何らかの手段で人体を限りなく光速に近い速さで移動させ、一定時間が経った後で停止すれば、自分はほとんど時を経過させず、周囲のみ時間を進めることができます。
体感時間は一瞬でも、自分以外の世界は数年が経過しているといったことも可能です。
これはまさにタイムマシンと同じ力です。
一方通行の旅ですが、理論上は未来へ進むタイムマシンは実現可能であることがわかります。
映画『インターステラー』には、強力な重力の星に降り立ち、一瞬で時間が過ぎてしまうというシーンがあります。
ウラシマ効果を含め、宇宙の面白さが詰め込まれた名作ですので、まだ観ていない人は是非観てみることをオススメします。
日常会話での使用方法
「浦島太郎!? そんな難しい話、子供にわかる訳ないだろう」
「いや、深読みしすぎだから」
本サイトで紹介している用語一覧は以下です。