普遍性クラスは、細部の違う系でも、臨界点付近の長い距離で見た振る舞いが共通になるグループです。すべてが同じになるのではなく、臨界指数など、尺度を変えて残る性質に注目します。
読み:ふへんせいくらす / 英語・別名:universality class
材料名より、集団の振る舞いを見る
磁石の磁化が消える付近や、液体と気体の区別が消える臨界点では、小さな部分だけでは説明しにくい大きな揺らぎが生じます。微視的な粒子や結合が違っても、適切な条件では同じ臨界指数が現れます。
例えばイジング型の模型では、上下二値の変数を使って集団の状態を表します。模型の変数が本当に小さな棒磁石である必要はなく、同じ対称性を持つ秩序変数を通じて別の系と比較できます。
同じクラスにする条件
空間の次元、秩序変数の成分数や対称性、相互作用の到達距離などが重要です。二次元と三次元、短距離相互作用と長距離相互作用を、名前が似ているというだけで同じクラスにはできません。
粗視化して短い距離の細部をまとめると、長距離の振る舞いを決める性質が見えてきます。これを組織的に扱うのが繰り込み群です。細部が消えるといっても、臨界温度や係数の値まで全部一致するわけではありません。
べき乗の指数と、予測できる範囲
臨界点までの距離に対し、磁化などがどのべきで変わるかを臨界指数で表します。同じクラスなら共通する指数が期待できますが、有限サイズや臨界点からの距離のため、実験が理想的な形からずれることもあります。
また静的な性質の分類と、時間変化の速さを扱う動的な分類は区別します。保存される量などが動的な振る舞いを変えるからです。現象に似たグラフがあるだけでは、普遍性クラスを確定したことにはなりません。