クォーターライフ・クライシスとは?20代・30代の「このままでいい?」を整理する

仕事や暮らしが少し落ち着いたはずなのに、「この先も、ずっとこのままでいいのだろうか」と迷う。クォーターライフ・クライシスは、成人期の初めに経験する、将来や自分の生き方をめぐる危機を表す言葉です。

何歳になると起こるのか

クォーターは四分の一、ライフは人生、クライシスは危機を意味します。ただし、25歳になった日に始まるという意味でも、人生を100年として測る決まりでもありません。20代から30代にかけての移行や迷いを考える際に使われます。

研究者オリバー・ロビンソンは、成人期の初めの危機について、望む役割に入れない「locked-out」と、今いる役割から抜け出せない「locked-in」という二つの形を論じています。大学卒業後の移行を追ったロビンソンの研究

誰にでも同じ年齢で必ず起こる通過儀礼と考える必要はありません。「この年齢ならこうしているはず」という物差しが、かえって迷いを強めることもあります。

二つの行き詰まりから考える

形気持ちの例整理したいこと
進みたいのに、入れない仕事を見つけたいが、機会を得られない必要な条件、応募の方法、使える支援
今いる場所から、動けない今の役割を変えたいが、失うものが怖い変えたい部分と、守りたい部分

ロビンソンの一人の参加者を追った研究では、この二つが別々の時期に見られました。二種類の人にきっぱり分類するというより、どんな行き詰まりにあるかを考える視点です。locked-outとlocked-inの事例研究

「人生全部が駄目」を、いくつかの問いに分ける

不安が漠然としていると、仕事、収入、住まい、人間関係、体調などが一つの塊に見えることがあります。全部を一度に変える前に、気になっていることを分けて書くと、検討する順番が見えます。

たとえば架空の人物が「今の仕事を続けるのがつらい」と感じているとします。業務そのものが合わないのか、労働時間が長いのか、相談相手がいないのか。理由によって、必要な情報や相談先は変わります。

「別の人生なら全部よかった」と想像する前に、今の暮らしの、どの部分を変えたいのかを具体的にしてみる。それだけでも、問いの大きさが変わります。

比較するときは、条件も一緒に見る

同年代の人の昇進、結婚、作品の発表を見て、焦ることがあるかもしれません。しかし、一つの成果から、その人の時間、助け、迷いまで全部は見えません。

比較を完全にやめるより、「自分は何を欲しいと思ったのか」を考える材料にする方法もあります。昇進が羨ましいなら、収入を増やしたいのか、仕事を認められたいのか、裁量を持ちたいのか。その違いで、探す選択肢も変わります。

答えを急がず、情報を増やす小さな行動

  • 知る:気になる仕事や活動について、実際の内容を調べる。
  • 話す:信頼できる人に、変えたい点と迷っている点を伝える。
  • 試す:生活を大きく変える前に、短い作業や見学などで確かめる。
  • 振り返る:試して何がわかり、何がまだ不明かを書いておく。

これは人生の正解を保証する手順ではなく、考える材料を増やすための例です。ひとつの挑戦に、将来のすべてを証明させなくてもよいでしょう。

眠れない、気分の落ち込みが続く、日常生活に大きな支障があるときは、年齢のせいと片付けず、医療機関や相談窓口に相談する選択肢があります。

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