ここでは、日常会話で使える知的な小話と、実際の使用例を紹介します。
ノブレス・オブリージュとは
ノブレス・オブリージュとは、貴族やお金持ちといった社会的な地位の維持には義務が伴うということを示すフランス語です。
1836年にフランスの小説家であるオノレ・ド・バルザックが長編小説の『谷間の百合』で引用したことから広まりました。
貴族やお金持ちは裕福な暮らしを送ることができます。
しかしそれは自分ひとりだけの力だけで成し得たものではなく、(たとえ間接的にでも)周囲の人の助けによって成り立っているものだと考えられます。
大企業の社長は多額の報酬を受け取っていますが、当然社員が1人もいなければ、お金を稼ぐことはできません。
そのため、そうした恩恵を受けて裕福な暮らしをするに相応しい、規範となるような生き方をすべきだとする考え方が、ノブレス・オブリージュです。
欧米社会ではかなり一般的な価値観です。
富裕層や有名人が慈善活動や多額の寄付を行うのも、ノブレス・オブリージュの一環と言えます。
有名税はノブレス・オブリージュ?
芸能人は多くの人から人気となり、お金も稼ぎやすい一方で、静かにしたい時に街で声をかけられたり、週刊誌に追いかけられたりなど、デメリットも多いです。
芸能人は少し不祥事を起こしただけで、マスコミに叩かれたり、SNSで文句を言われたりするようになります。
しかし、こうした有名人としての弊害は「有名税」だから仕方ないと考えられることがよくあります。
有名であることの恩恵を多く受けているため、多少の不利益はやむを得ないということでしょう。
その結果、芸能人は人目を気にして、清く正しく生きなくてはならなくなりました。
こうした事象もノブレス・オブリージュの考え方の一種と言えます。
日常会話での使用方法
「いっぱい稼いだのに税金でたんまり持っていかれる・・・」
「ノブレス・オブリージュだよ。我慢しな」
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