PならQに対し、QでないならPでないという命題です。古典論理では元の命題と真偽が一致します。
まず、身近な例で考える
6の倍数なら偶数、の対偶は、偶数でないなら6の倍数でない、です。
QならPという逆とは別です。順序を反転し、両方を否定します。
元:P → Q
対偶:Qでない → Pでない
逆:Q → P は別の主張
6の倍数と偶数の例を、三方向に変える
整数についてPを「6の倍数」、Qを「偶数」とします。元のP→Qは真です。逆のQ→Pは2が反例で偽。裏の「Pでない→Qでない」も2が反例で偽です。対偶の「Qでない→Pでない」は真になります。
対偶では順番を逆にするだけでなく、両方を否定します。逆と裏は元の命題と同じ真偽になるとは限りませんが、対偶は古典論理の含意として同値です。
なぜ同じになるのか
P→Qが偽になるのは、Pが真なのにQが偽という場合です。対偶「Qでない→Pでない」が偽になるのも、Qが偽なのにPが真という同じ場合です。偽になる条件が一致するので、二つの命題は同じ真偽を持ちます。
例えば「n²が偶数ならnも偶数」を示すには、「nが奇数ならn²も奇数」を証明できます。n=2k+1と置くとn²=2(2k²+2k)+1で奇数なので、対偶から元の主張が示せます。
日常語の「なら」をそのまま変換しない
「雨なら試合は中止」は、実際には天候以外の条件や例外を含む運用上の説明かもしれません。対偶を使う前に、何を対象にした厳密な条件なのかを確認します。確率が高いという関係から、必然的な対偶は作れません。
自分で確かめる小問
「正方形なら長方形」の対偶は?
「長方形でないなら正方形でない」です。逆の「長方形なら正方形」は、縦横の長さが違う長方形が反例です。
参考資料
本文の場面・数値例は、定義を理解するための説明用作例です。