面積パズルの解き方|引き算と面積比で解く3つの例題

斜めの線や欠けた部分がある図形を見ると、知らない公式が必要に思えることがあります。面積パズルでは、まず「全体から引く」「同じ高さの三角形を比べる」の二つを試してみましょう。長さをすべて求めなくても、面積だけなら決まる場合があります。

ここでは、紙に図を描いて試せる三つの例題で考え方を確認します。いずれもこの記事用の作例で、アプリの収録問題を紹介するものではありません。

最初に確認したい、面積と高さの意味

長方形の面積は「縦×横」、三角形の面積は「底辺×高さ÷2」です。長さがcmなら、面積の単位はcm²になります。

三角形の高さは、底辺を含む直線に対して垂直に測った距離です。斜めの辺の長さを、そのまま高さとして掛けないようにしましょう。どの辺を底辺に選ぶかで、使う高さも変わります。

また、見た目だけで「半分くらい」「同じ長さ」と決めず、問題文の数字や直角の条件を図へ書き込みます。求める部分に薄く色を付けると、残りを引けるかどうかが見やすくなります。

例題1 角を切り取った図形は、全体から引く

長方形ABCDを、左上から時計回りにA・B・C・Dとします。横の辺ABは12cm、縦の辺ADは8cmです。辺AB上にAP=4cmとなる点P、辺AD上にAQ=3cmとなる点Qを取り、線分PQで角の三角形APQを切り取ります。残った五角形PBCDQの面積はいくつでしょう。

長方形ABCDは横12cm、縦8cm。上辺にAPが4cmとなる点P、左辺にAQが3cmとなる点Qがあり、三角形APQ以外を着色。
色の付いた五角形の面積を求めます。白い三角形の直角はAです。
ヒントを見る

残った五角形の公式を探す代わりに、切り取る前の長方形と、取り除いた三角形を比べます。

答えと解き方を見る

答えは90cm²です。長方形は12×8=96cm²。三角形APQはAが直角なので、APを底辺、AQを高さとして4×3÷2=6cm²です。

したがって、残った部分は96−6=90cm²。斜めの辺PQの長さを計算する必要はありません。長方形が、切り取った三角形と残りの部分に、重なりなく分かれていることを使っています。

この考え方は、へこんだ図形にも使えます。外側に長方形を補い、余分な部分を引く方法です。ただし、引く領域が重なっていれば二重に引いてしまいます。どこを一度ずつ数えているか、図で確かめましょう。

例題2 高さが同じなら、底辺の比で分ける

三角形ABCの面積は42cm²です。辺BC上に点Dを取り、BD:DC=2:5とします。頂点AとDを結んだとき、三角形ADCの面積はいくつでしょう。

三角形ABCの底辺BC上にDを置き、BD対DCは2対5。AからDへ線を引く。全体の面積は42平方センチメートル。
底辺BDとDCの比は2:5。二つの三角形は、Aから直線BCまでの高さが共通です。
答えと理由を見る

答えは30cm²です。三角形ABDとADCは、底辺が同じ直線BC上にあり、頂点Aも共通です。底辺に対する高さが等しいので、面積の比もBD:DC=2:5になります。

全体の42cm²を2+5=7等分した一つ分は6cm²。ADCはその5個分なので、42×5÷7=30cm²です。ABDは12cm²で、足すと42cm²に戻ります。

なぜ比だけで解けるのでしょう。高さをhとすると、二つの面積はそれぞれ「BD×h÷2」と「DC×h÷2」です。共通の「h÷2」を掛けているため、底辺の比がそのまま面積の比になります。

この性質は、ユークリッド『原論』の第VI巻 命題1でも扱われています。注意したいのは、高さが等しいという条件です。底辺の比だけが分かっても、高さが違う三角形の面積比は決まりません。

練習問題 比を二段階で使える?

三角形ABCの面積は63cm²です。点Dは辺BC上にあり、BD:DC=2:1。点Eは線分ADの中点、つまりAE=EDです。三角形BDEの面積を求めてください。

三角形ABCの面積63平方センチメートル。BC上のDはBD対DCが2対1で、EはADの中点。三角形BDEを着色。
BD:DC=2:1、AE=ED。色の付いた三角形BDEの面積を求めます。
練習問題の答えを見る

まず、三角形ABDの面積は63×2÷3=42cm²です。次に、三角形BAEとBDEを比べます。今度はAD上のAEとEDを底辺に選ぶと、頂点Bからの高さが共通で、底辺の長さも同じです。

よって、三角形BDEはABDの半分。42÷2=21cm²です。全体をいきなり半分にすると31.5cm²になりますが、中点Eが二等分しているのは、ここでは三角形ABDの面積です。

行き詰まったときに見る場所

  • 求めたい部分を、面積の分かる大きな図形から引けないか
  • 底辺が同じ直線に乗り、頂点が共通の三角形はないか
  • 中点や辺の比から、一部の面積が決まらないか
  • 答えと残りを足して、元の面積に戻るか

補助線を引くなら、何を比べたいかを先に決めます。「この頂点と中点を結べば、同じ高さの三角形が二つできる」と言えれば、線を引く目的がはっきりします。

このブログの作者が制作する『面積パズル』も、気になった方は以下のストアリンクからご確認ください。配信状況や対応端末は、各ストアの表示をご確認ください。

面積パズルのApp Storeページ / 面積パズルのGoogle Playページ

ほかの作品は、Takeru Itoのアプリ一覧で紹介しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です