意味や文法的な働きと結び付く、最小のまとまりです。単独で使えるものと、他の要素に付いて働くものがあります。
まず、身近な例で考える
「猫たち」を「猫」と複数を表す「たち」に分けると、それぞれの役割を説明できます。
短く分けられるだけでは不十分で、分けた部分の意味や機能が対応している必要があります。
猫:中心の意味
たち:複数を示す働き
猫たち:二つの要素を組み合わせた語
同じ部分が、同じ働きをしているかを見る
「猫たち」「鳥たち」「友人たち」を比べると、最後の「たち」が複数のまとまりを示していると考えられます。このように形と機能の対応を、複数の語を比べて確かめます。
一方、「たちまち」に同じ文字があるからといって、同じ複数の形態素が含まれるとは言えません。文字列の一致だけでなく、意味と構造が対応する必要があります。
一語の中に、複数の形態素がある
英語のreplayなら、playに「再び」を表すre-が加わります。語全体を一つの語として使っていても、中には役割の違う部分があります。一方、それ以上意味のある単位に分けない語もあります。
形態素には単独で使えるものと、別の要素に付く必要があるものがあります。また、同じ機能が環境によって違う形で現れることもあります。形態素と表面的な音の列が、いつも一対一で対応するわけではありません。
国語文法や形態素解析との違い
国語文法の単語分けと、言語学の形態素分析では目的や単位が異なる場合があります。コンピュータの形態素解析も、辞書や設計によって分割結果が変わります。一つのツールの出力を、唯一の理論的な正解と考えないことが大切です。
自分で確かめる小問
「たちまち」の「たち」も複数を表す?
同じ文字列があるだけでは、そのように分けられません。「猫たち」と同じ機能があるかを検討します。
参考資料
本文の場面・数値例は、定義を理解するための説明用作例です。