次数中心性は直接の接続の多さ、媒介中心性は他の二点を結ぶ最短経路の途中にどれだけ現れるかを見る指標です。どちらを大きくしたいかで、「中心」の意味も変わります。
同じグラフで比べる
点A・B・Cの三角形に、CからDへ一本だけ線を伸ばします。線はAB、AC、BC、CDの四本。向き、重み、自己ループ、多重辺はない模型です。
次数はA=2、B=2、C=3、D=1です。4点の単純無向グラフでは、直接つながれる相手は最大3点なので、次数中心性を次数/3と正規化すればCは1になります。
媒介中心性は、他人同士の最短経路を数える
Cを調べるなら、C自身を端点にしない組A–B、A–D、B–Dを見ます。A–Bは直接つながっているのでCを通りません。A–DとB–Dの最短経路はどちらもCを通ります。したがって、端点を除き、無向の組を一度ずつ数えた正規化前の値は2です。
| 点 | 次数 | 媒介中心性(正規化前) |
|---|---|---|
| A | 2 | 0 |
| B | 2 | 0 |
| C | 3 | 2 |
| D | 1 | 0 |
媒介中心性の正規化や端点の扱いには約束があります。この表は正規化前です。他の資料の0〜1の値と比較する前に、同じ定義かを確認してください。
最短経路が二つあると、どう数える?
別の作例として、A–B–C–D–Aという四角形だけを考えます。AからCへはA→B→CとA→D→Cの二つの最短経路があります。Bの寄与は「二つのうち一つ」なので1/2です。通るか通らないかだけで1を足すと、複数経路の扱いを間違えます。
一般には、各組について「その点を通る最短経路数÷その組の全最短経路数」を足します。辺に時間や費用を付ければ、最短の定義も変わり、値も変わり得ます。
中心性を、人の価値に置き換えない
この模型は接続の構造を測っているので、人物の信頼性、優しさ、仕事の質を直接示しません。また、情報が実際にいつも最短経路を通るとは限りません。送る頻度や線の意味を変えれば、別のグラフになります。
移動の考え方は最短経路、線を切った後のまとまりは連結成分で確認できます。目的を先に決めてから指標を選ぶことが大切です。