唯名論は、個々のものに共通する性質を、それらとは別の「普遍者」として認めない立場の総称です。さらに広く、抽象的な対象を認めない立場を含める用法もあります。言葉や分類が無意味だという主張とは区別します。
赤い鉛筆と赤い帽子を机に置く
鉛筆も帽子も赤いとします。私たちは「同じ色」とまとめて話せますが、その説明に、二つの物とは別に存在する一つの「赤さ」が必要でしょうか。ここで問うのは、赤い物があるかどうかだけではなく、共通性を世界の中にどう位置付けるかです。
普遍者についての実在論なら、複数の物に共有される性質を認める方向で説明します。唯名論側には、個物の類似、述語の使い方、個別的な性質などを用いる複数の説明があります。一つの短い標語で全説を同じにしないことが大切です。
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赤い鉛筆・赤い帽子
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どちらも「赤い」と分類
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普遍者が必要かを問う
机の実在を否定する話とは限らない
誰も見ていない机が存在するかという外界の実在論と、共通の性質を普遍者として認めるかという議論は、対象が異なります。「実在論の反対」とだけ覚えると、何を認めないのかが抜け落ちます。
また、数学の数、集合、作品などをどう扱うかは別途説明が必要です。「名前があるから実物もある」とも「名前しかないから役立たない」とも直ちには言えません。
自分で分類を一つ作る
丸い皿と丸い時計を選び、個々の物、共通するという判断、共通性を説明する理論の三段階に分けてみてください。観察の一致から、一つの存在論だけが自動的に決まるわけではないことが見えてきます。
よくある疑問
唯名論では一般的な説明ができませんか?
必ずしもそうではありません。一般的な言い方や分類を使うことと、それに対応する普遍者の存在を認めることを区別して説明しようとします。
参考資料
定義と論点を確認するための資料です。本文の身近な場面と数値は、理解のために作成した例です。